シンプル・イノベーション (Simple Innovation)

複雑で込み入った事象の単純化にトライ & 新しい発見を楽しむブログ by こうのすけ

好きでもなく、興味もないことって、こんなもの・・・という話


「好きこそ物の上手なれ」という諺、
本日は、こいつがメインのテーマです。
(最後の方、しつこくディランも登場します)

 

私の連れ合いは海が好きでして、
潜ることも大好きです。
当然ながら、スキューバ・ダイビングのライ
センスを持っています。

好きが高じて始めたダイビングでしたが、
続けるうちに、連れ合いは魚などの海洋生物
にもとても詳しくなりました。
このような図鑑も所有し勉強していますから、
お寿司さんに行っても、
大将とサシで会話が出来ます。

 

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あれは、三年ほど前でしょうか。
連れ合いと小さなヨットハーバーのような所を
歩いたことがありました。
夕食を済ませた後、周辺を散歩でもしようと、
ぶらぶらしようと店を出ました。
陽はすでに落ち、辺りは暗かったのですが、
停泊中の船の姿や、
海面が僅かに揺らぐ光景を目に出来たのは、
月の明かりと古びた街灯があった

お陰でした。

 

しばらく時間を潰した後、
二人はその場所を離れました。
ヨットハーバーを背にして十数メートルほど
歩いた時、
連れ合いが突然言い出しました。

「あっ、ラブちゃん、ラブちゃんだ!!」

そう叫んだかと思うと、
踵を返し、ヨットハーバーへ向かうのです。

 

「ラ、ラブちゃんて何・・・?」

 

私は疑問を感じつつも、
彼女の後を追いかけました。
連れ合いはヨットハーバーに設置されてる
フェンスにもたれて、
水面を覗き込んでいました。

 

「やっぱり、ラブちゃん、ラブちゃんだ!」

 

さっぱり訳がわかりませんが、
後で聞くと、ラブちゃんとは、

ハリセンボン科のネズミフグと呼ばれる魚。
大きいもので、

全長30cm以上もあるそうです。

 

最初、暗かったこともあって、
ラブちゃんだとはわからなかったそうですが、
その場を離れた瞬間に思い出したそうです。
かつて潜った際に遭遇した魚。
その形と特徴のある可愛い目。
あれは、ラブちゃんに違いないと・・・。

 

(ラブちゃんの特徴は眼球に見られます。
目がハートの形になっているそうです。
珍しいですね。 図鑑の写真では分かりにく

いのですが・・)

 

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(上記の海洋生物図鑑より)

 

でも、よくラブちゃんがそこにいると閃いた
と思います。
暗かったですし、似たような外観の魚はいく

らでもいるはずです。
いずれにせよ、連れ合いがラブちゃんという

正解を導き出したことに私は脱帽せざるを得

ませんでした。

 

さて、次なる話は、最近のものです。
先月、連れ合いと中国の某所に旅行しました。
街を歩いていると、
連れ合いが何かを発見した様子です。
彼女は指を差しながら、私に呟きました。

 

「あれって、ハードロックのホテルじゃない?」

 

ハードロックとは、ご承知のように、
ハードロック・カフェのこと。
世界中で飲食店等を営業しているアレです。
そのことは、私も知っていましたが、
まさかホテルまで経営していたとは?

そんな訳で、興味をそそられ、
二人でハードロックホテルの中へ・・・。
中をブラついてみたという次第です。

 

さすがにハードロックを謳うホテルだけあ

ります。 ディスプレイはしっかりとそれ系の

ものでした。 たまたまですが、この時、

私はトイレか何かで席を外しており、
その間、連れ合いが先に、
中の様子等を観察した様子でした。

私が戻ると、連れ合いが教えてくれたのです。

 

ボブ・ディランのギターと、
写真が飾ってあったわよ」

 

「・・・」

 

私には何やら違和感がありました。

ディランはハードロックではないだろうし、
(1975年からのローリング・サンダー・
レビュー・ツアー関連のライブ版「激しい雨」
が強いて言えば一番ハードロックっぽい)
ハードロックのギタリストとして見ても、
ギターを飾られるほどの名手じゃないように
感じたからです。

 

どれどれ、ディスプレイを観てみるか・・・。
で、実際に行ってみると、
そこに飾られていたのは、なんと、
デヴィッド・ボウイの写真と、
彼が使っていたという、
(恐らく、ギブソンの)アコースティック・
ギターでだったのです。

 

・・・いや、まあ、興味がなくって、
どうでもいいことって、
誰だって、こんなもんやな〜。

・・・という話です。(笑)

 


追伸:ラブちゃんは割と浅瀬に生息している
とのこと。 グアムでもよく見かけるそうです。
皆さんも探してみてね。
目がハートの形になっているのが目印です。

 

反応しないディラン様、あなたってお人は・・・

昨日、ラスベガスにて、ボブ・ディランさんの

コンサート

が開催された模様です。

 

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(yahooニュースより)

 

 

結局、ノーベル文学賞受賞については、

何も語らずにコンサートは終わったとか。

ディランさんらしいといえば、それまでですが、

12月にはスエーデンに赴き、

晩餐会にも出席しないといけないだろうし、

一体どうされるおつもりなのでしょう?

 

ノーベル・アカデミーの事務局も、

ディランさん本人と連絡が取れず、

困っておられるご様子。

 

ディランさん、あなたってお人は・・・。

  

ビートルズなど、今夜も妄想が止まらない

本日、関西のある地域にて、
ビートルズの映画を観て来ました。
「Eight Days A Week」です。

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友人の三名で行きましたが、
その内の一名は、
日頃お世話になっているS氏・・・。
それから、他の二名は高校時代にバンドを組んでいたメンバー。

 

その昔、恥ずかしながら、

学祭でビートルズの曲も演奏しました。
Get Back と Birthday でしたか、
更には、私のくだらないオリジナルも一緒に
演奏しました
から、我ながら、自分は随分と恥知らずなガキした。
それでも、こうして写真のような、
自然が豊かな土地で、昔のメンバーとこうして集まり、
ビートルズの映画を観るのですから、

少なからず不思議な縁があるのでしようか?

 

映画を観て感じますには、
ビートルズについての認識の甘さでした。
ビートルズビートルズをいることは、
想像以上に困難だったのです。
ジョンの「キリスト以上発言」もその一因です。

それでも、印象的だったのは、
4人いたから苦しみも4当分に出来たからまだ耐えられた
と語られていたことでした。
一例として、エルビス・プレスリーを挙げてい
ました。
私としては、これを受けて、
ボブ・ディランブルース・リーという両名の
名が脳裏に浮かびました。

ディランはもしかすると、
恐ろしく強いタイプ、けれども、
ブルース・リーの場合は、
一人で苦しみを抱え込よだが故の死だったのか
もしれません。

 

などと、今夜も妄想が止まりません。

 

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ボブ・ディラン、ノーベル文学賞への妄想

長らくお休みを頂きまして、
申し訳ございません。

昨日、ボブ・ディランノーベル賞・・・
との報に接し、久々に書いてみたくなりました。
少々大袈裟なもの言いになりますが、
手短にまとめてみます。

 

建国以来、アメリカ社会には、
伝統的に人種間の差別が存在しました。
即ち、黒人は白人から差別され、
社会的な権利も保証も与えられませんでした。
ビートルズの米国公演でも、
黒人と白人の
陣取るスペースは別々だったそうです)

 

しかし、そんな状況を変えようという気運も

あって、その運動、即ち公民権運動が強まったのが
1960年代前半でした。


この時期に、ボブ・ディランがデビュー。
そして、ディラン作詞作曲よる
「風に吹かれて」がピーター&ポールマリーに
よってレコード化されヒットしました。

以来、「風に吹かれて」はその時代を象徴する
歌として、また、その後に勃発するベトナム
戦争に対する反戦歌としても、
人々の間で長く記憶されることとなります。

 

ところがです・・・。

 

今から十数年前のある日、
あるテレビの音楽番組によって、
私は腰を抜かされました。


「風に吹かれて」・・・。

 

以下は、この曲の歌詞の代表的な箇所です。


 いったい何発の弾丸をぶっ放せばわかるのか

 

 あまりにも多くの人間が死んでしまったと

 

 その答えは、友よ、風に舞っている

 


一読しただけで戦争反対、
つまり、反戦のメッセージだと読めます。
しかしながら、その番組によれば、
ディランの真意は別のところにあるそうです。

それは、


  俺達は差別や戦争について、
  エラソーに論議したりしているが、
  何か良い解決策が得られるわけもなく、
  ただ〃〃時間だけが無駄に、
  むなしく過ぎていくわい・・・


以上、ディランはこんなサマを描いてみたまで
だというのです。

 

もしこれが本当なら、
もはや反戦歌とは私には思えません。
反戦という思想ではなく、
別の意味での文学と思えます。

繰り返しますが、思想ではなく、文学・・・。

どうりで、ディランはあるインタビューで、

「自分は反戦歌など作った覚えはない」などと
語っていました。

(私は、Don't Look Backというディランの映画
でそれを見ました)

 

今年のノーベル文学賞・・・。
ここら辺りが評価&考慮されて、
ボブ・ディランに決まったとか?

ま、まさか、そのようなことは・・・⁉︎

 

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古墳の形を忠実に再現し、クッションを造る男

 

当ブログでは『大きなロマン』というカテゴリ

ーを作っています。

そこには、まだ2本しか記事を書いておりませ

んが、本日、車の中でテレビを観ていて、

大きなロマンを感じさせる人を発見しました。

本日は、その人のことを書いてみます。

 

その番組はフジテレビ系列である関西テレビ

製作する『よ~いドン』という番組です。

朝の10時前からの放送です。

番組の冒頭は『となりの人間国宝さん』という

コーナーがあります。

関西の様々な地域をぶらり歩きして、

面白い経歴の人、変わった人、偉い人、

などを発掘(?)し紹介するというコーナー

です。(事前に、取材先を決めて行っているわけ

ではありません)

 

本日のぶらり歩き先は、奈良県の新大宮という

ところでした。

リポーターは円広志(まどかひろし)さんです。

当地を歩いていると、

『宇宙椅子』という看板を見つける円さん。

宇宙椅子なんて、興味をそそられる看板です。

いったい何屋さんなのでしょうか?

中に入ると作業場で、何かを作っている様子で

した。 椅子の張り替えを本業としているよう

ですが、メインで造っているはコレでした。

 

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 前方後円墳の形を忠実に再現した、

椅子のクッション(椅子の背もたれ)です。

 

こちらは、用途不明ながら、

古墳型のミニクッション。

 

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形が可愛いので、女子に人気があるそうです。

それに加え、製作者は、

古墳にコーフンする会』なるものに入って

いるとのこと。

その会では、古墳ツアーに行くことをフン活、

そこで友達が出来るとフン友、

などと言っているとか。

 

ところで、製作者さんが古墳に興味を持つに

至った理由はというと、

引っ越した先の家の裏手にたまたま古墳があっ

たからだそうです。

以来、古墳にのめり込み、とうとう、

ある企業の部長職をなげうって、

古墳クッションの作製販売に携わるようになっ

たということです。

とても、面白い人です。(笑)

 

また、話の中で、ブッ跳んだ話題がありました。

それは、日本国内にある古墳の数です。

なんと、日本には16万基もの古墳が存在して

いるようです。

16万・・・! 私はなんとなくですが、

数百もあればいい方だと思っていました。

対して、我が国にあるコンビニの数は、

その1/3しかない。

(2014年調べで、コンビニ数54,399店舗)

コンビニ大国とも呼べるこの日本に、

それより遥かに凌駕する16万もの古墳がある

とは・・・いやはや、驚きました。

 

という話です。(笑)

 

ご興味のある方のために、

宇宙椅子さんのサイトを貼っておきます。

 

宇宙椅子 cosmic re-chair | 奈良の椅子張り工房~暮らしをたのしくハリカエル

 

 

ハッピー・クリスマス(War Is Over)の冒頭の囁きの件

 

またまた、ジョン・レノンのことを書きます。

本日は『ハッピー・クリスマス(War Is Over』

いわずと知れたクリスマス・ソングです。

また、イマジン同様に、

戦争を望まない平和志向の歌として知られて

います。

 

でも、私はあることに気づいておりませんで

でした。 それは、この歌の冒頭です。

ジョンとヨーコが曲が始まる前に、

小声で囁いているのですが、

私には次のように聴こえました。

 

“ハッピー・バースデー、ヨーコ”

 

“ハッピー・バースデー、ジョン”

 

ところが、実際には、

 

“ハッピー・バースデー、キョーコ”

 

“ハッピー・バースデー、ジュリアン”

 

と言っているそうです。

 

このことは、あるコアなビートルズファン

の方から指摘されて初めて知りました。

気になって、自分が持っているCDの歌詞

を見てみました。

すると、“キョーコ”と“ジュリアン”と

確かに明記されていました。

(古いレコードに付いている歌詞には、

 ヨーコとジョンとなっているものもある

 そうです)

 

キョーコとは、ヨーコさんと前夫との間に

出来た子供。

ジュリアンはジョンの前婦シンシアさんとの

間に生まれた子供。

 

イマジンもハッピー・クリスマスも平和を望

む歌ではありますが、

ジョンはただのノー天気な理想主義者ではな

いと感じました。

なぜなら、お互いの別れた妻と夫の間に生ま

た子供の名を曲の冒頭にわざわざ持ってくる

のですから・・・。

とても、現実を見据えた姿勢を感じさせます。

 

実際、ジョンがヨーコと付き合い始めたとき、

ジョンとシンシアはまだ夫婦の関係でした。

ですから、ジョンとヨーコは不倫の関係でス

タートしたわけです。 

世間的にいえば、決して誉められた関係では

ありません。

そういうことにも目を背けないで、

ちゃんと認識している人なのだと思います。

 

ところで、私には、何回聴いても、

曲の冒頭でジュリアンと呼ばずに、

ジョンと言っているように聴こえるのですが、

皆様はどう聴こえますか?


※追記:上記では、『ハッピー・バースデー』

と記述しましたが、間違えました!

正しくは、『Happy Christmas』です。

私のイイカゲンな性格が露呈しました。

訂正してお詫び申し上げます。m(__)m

 

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(今は無きジョン・レノン・ミュージアムの

 ポスター)

 

元ビートルズのジョン・レノンさん、という報に接した夜

 

本日12月8日はジョン・レノンの命日、

ということで少々書いてみます。

 

米国東部時間の12月8日22時50分頃、

ニューヨークのダコダハウスの玄関にて、

ジョン・レノン(John Winston Ono Lennon

が拳銃で撃たれました。

病院で死亡が確認されたのが、

同日の23時過ぎであったそうです。

Wikipediaより)

私がこのニュースを知ったのは、

翌9日のことだったと思います。

テレビのニュースで、俵孝太郎アナウンサーが

こわばった声で、元ビートルズのジョン・レノ

ンさんが・・・と言っていたのを微かに覚えて

います。

 

知ったときは、ショックとかはさほど感じませ

んでした。 あのジョンが亡くなったのかとい

う程度の感想です。

このときの私はまだ18歳。

事態の重さを受け止めるには、

まだ幼すぎました。

ブルース・リーも亡くなっていましたし、

革命的な人間は若くして亡くなるものだ、

いかにもジョンらしい・・・などと、

そんな適当なことを考えていました。

 

その日は、ラジオのFMでも、

ずっとジョンの曲を流していました。

自分が持っているカセットテープに入れてある

ビートルズの曲もあらためて聴き直しました。

そうこうするうちに、夜になります。

この頃からの悪いクセで、

こんな夜にはビールが飲みたくなります。

(親父がビール党で、家にはダースでビール

が置いてありました)

ビールでジョンを弔おうという浅はかな魂胆

です。

 

中学のとき、初めてビートルズを聴きました。

本当は、小学生のときにポールのジェットを

プールで聴いたことがあったのですが、

その頃はポールとは誰かも知らず、

当然ビートルズも知りませんでした。

中学のときに、友達がビートルズのレコード

と、ポータブルプレーヤーを学校に持ち込み、

昼休みの時間に、理科室で聴かせてもらいま

した。 ショックでした。

世の中には、こんなものがあるのかと、

中学生ながらに衝撃を受けました。

 

当時、家には、レコードのステレオがありま

した。 友人が持ってきたビートルズのレコ

ードをかけて、その音を私のラジカセで録音

しようと試みたことがありました。

しかし、録音用ケーブルなんてシャレたもの

は持っていません。 おまけに、

私のラジカセはモノラルです。

マイクはありましたが、一本だけです。

そうです、片方のスピーカーにマイクを向け、

それで録音しようという作戦でした。

 

友人が持ってきたのは、いわゆる赤盤と青盤。

それを順番に録音していくのですから、

時間がかかりました。

もう半日作業となりました。

途中で、友人だか、私だか忘れましたが、

ミッシェルがかかっているときに、

どちらかが“へ”をこきました。

さすがに、そのへの音は録音されていません。

けれど、二人でクスクス笑う声は、

わずかに録音されていました。

 

そんなことまで思い出されて、

思わずビールの量が進みます。

 

そうそう、私の家にあったレコードプレーヤ

ーは回転が異常に速いのです。

アナログ音源を高速で再生させると、

曲のキーが上がります。

すると、ビートルズの歌う声が、

やたらと高い・・・。

でも、これが気持ちいいのです。

曲自体もビートが速いわ、

歌声も高いわで、私にとってのビートルズ

強烈な魔力で以って、思春期の私を打ちのめ

したのです。

 

ここまで、記憶が蘇ると、

とことんまで飲まずにはおれません・・・。

こんな調子で、私はいつしか記憶を失くして

おりました。

 

翌朝、目覚めると、我が目を疑いました。

部屋の壁一面に、マジックでなにやら横文字

が書かれています。

乱雑な書き方で、よく読めませんでしたが、

よく眺めると、それは『イマジン』の歌詞で

した。

 

なかなか、起きてこない私の様子を窺おうと

した母親が部屋の惨状を見て嘆きました。

私が気が狂ったと直感し、涙する母。

ずいぶんと、親不孝をしたものです。

 

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