シンプル・イノベーション (Simple Innovation)

複雑で込み入った事象の単純化にトライ & 新しい発見を楽しむブログ by こうのすけ

ボブ・ディラン、ノーベル文学賞への妄想

長らくお休みを頂きまして、
申し訳ございません。

昨日、ボブ・ディランノーベル賞・・・
との報に接し、久々に書いてみたくなりました。
少々大袈裟なもの言いになりますが、
手短にまとめてみます。

 

建国以来、アメリカ社会には、
伝統的に人種間の差別が存在しました。
即ち、黒人は白人から差別され、
社会的な権利も保証も与えられませんでした。
ビートルズの米国公演でも、
黒人と白人の
陣取るスペースは別々だったそうです)

 

しかし、そんな状況を変えようという気運も

あって、その運動、即ち公民権運動が強まったのが
1960年代前半でした。


この時期に、ボブ・ディランがデビュー。
そして、ディラン作詞作曲よる
「風に吹かれて」がピーター&ポールマリーに
よってレコード化されヒットしました。

以来、「風に吹かれて」はその時代を象徴する
歌として、また、その後に勃発するベトナム
戦争に対する反戦歌としても、
人々の間で長く記憶されることとなります。

 

ところがです・・・。

 

今から十数年前のある日、
あるテレビの音楽番組によって、
私は腰を抜かされました。


「風に吹かれて」・・・。

 

以下は、この曲の歌詞の代表的な箇所です。


 いったい何発の弾丸をぶっ放せばわかるのか

 

 あまりにも多くの人間が死んでしまったと

 

 その答えは、友よ、風に舞っている

 


一読しただけで戦争反対、
つまり、反戦のメッセージだと読めます。
しかしながら、その番組によれば、
ディランの真意は別のところにあるそうです。

それは、


  俺達は差別や戦争について、
  エラソーに論議したりしているが、
  何か良い解決策が得られるわけもなく、
  ただ〃〃時間だけが無駄に、
  むなしく過ぎていくわい・・・


以上、ディランはこんなサマを描いてみたまで
だというのです。

 

もしこれが本当なら、
もはや反戦歌とは私には思えません。
反戦という思想ではなく、
別の意味での文学と思えます。

繰り返しますが、思想ではなく、文学・・・。

どうりで、ディランはあるインタビューで、

「自分は反戦歌など作った覚えはない」などと
語っていました。

(私は、Don't Look Backというディランの映画
でそれを見ました)

 

今年のノーベル文学賞・・・。
ここら辺りが評価&考慮されて、
ボブ・ディランに決まったとか?

ま、まさか、そのようなことは・・・⁉︎

 

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