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シンプル・イノベーション (Simple Innovation)

複雑で込み入った事象の単純化にトライ & 新しい発見を楽しむブログ by こうのすけ

溜め池

葛藤と問答 無名の人で、変な人

 

手を変え、品を変えながら、

モノを書くことは好きなのですが、

喋るのは苦手なこうのすけです。

とくに、人前で話すのが・・・(汗)

 

書いているときは、

いわゆる無意識からのサポートがあって、

そのお蔭で書けたりすることもあります。

しかしながら、人前で話すときは、

無意識からのサポートは届きません。

従って、私の自意識のみで話しますが、

これがカラッキシ駄目なのです。

 

あれは27年ほど前のことでしょうか。

ぼちぼち、お見合いパーティーなるものが

出始めた頃でした。

そのとき、私はちょうどある女性と別れた

ばかりで、彼女がいない時期でした。

で、友人達に誘われるままに、

お見合いパーティーに参加したのです。

 

場所は大阪ミナミの心斎橋・・・。

お見合いパーティーには不足のない場所柄

です。(笑)

そして、意気揚々と乗り込むバカ面の男達。

それが、私を含む5・6名でした。

 

始まってみると、意外に真剣なパーティー

でした。 分かります?

誰もが、彼氏彼女を見つけたい、

もっと言えば、少なくとも、

その候補と思えるグループと仲良くなって、

今後に繋げたい・・・という。

私はそういう雰囲気が嫌でした。

オレは女に困ってるわけじゃない・・・。

と嘘でもいいから、

そういうフリをしていたいのです。

だから、こんな真剣モードが、

気恥ずかしくて仕方がありませんでした。

こんなことを考えて参加している男は、

パーティーの主催者、そして、

女性陣からすれば、

正にヒンシュクモノです。

 

パーティーは段々佳境へと進みます。

順番が巡ってきて、

私達のグループが檀上に上がります。

そして、司会の人からインタビューを

受けます。

 

もし彼女をデートに連れて行くとしたら、

どこへ連れて行きたいですかあ~?

 

そして、不幸にもグループの代表として

答えたのが、なぜか私でした。

 

女性をデートで連れて行きたい場所・・・。

先程からの質疑応答で、

何度も繰り返し挙がっていました。

 

別の男性陣が答えたのは、概ね、

神戸の夜景、海、淀川の花火大会、など。

私にとっては夜景、海、川がすでに答え

られてしまったのが痛かったです。

 

他に、どこに連れて行ったらええねん?

 

そんな心中の心配をよそに、

私にマイクが向けられました。

 

もうどうなってもいいと覚悟を決めて、

私は答えました。

 

『溜め池・・・』

 

司会者は二の句を告げられず沈黙です。

当然のことながら、

会場内で笑う者など誰一人としていません。

ただ一人、私の奇行に反応して笑うクセの

ある友人Sだけが声を発しました。

 

ヒャッ、ヒッヒッヒ~!

 

ですが、会場内は水を打ったように、

静まり返っています。

いえ、水どころか、もはや氷の世界です。

四方八方に張り巡らされた氷の壁に、

Sの笑い声だけが冷たく反響し、

会場はもはやアラスカと化したのでした。

 

この時には、全くウケなかった溜め池。

でも、やはり時代は変わるものです。

30年近い歳月を経た今となって、

ようやくこの話の面白さが理解され始め

たのでしょうか?

 

この話を聞き及んだある友人のお嬢さん、

私のことを『溜め池さん』と呼んでいる

そうです。

 

 

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