ディランやレノンで、ワビやサビとか、
唐突ながら、本日のテーマは、
佗(わび)・寂(さび)とします。
なぜこのようなテーマを選択したのかについ
ては、最後までお読みいただくと、
おおよその見当がつかれるかもしれません。
まずは、言葉の意味を再確認する意味で、
Wikipediaで調べてみました。
それによると、
佗(わび):「貧粗・不足のなかに心の充足
をみいだそうとする意識」
寂(さび):「閑寂さのなかに、
奥深いものや、豊かなものがおのずと感じら
れる美しさ」
私は短歌や俳句というものに疎く、
従って、ワビやサビなんてことについても、
全く関心がない野蛮人でした。
それが、ある絵本のような代物を読んで、
モノの見方が多少でも変わったと思います。
写真は私を変えた本、
「ジョン・レノンが見た日本」です。
(完全な絵本ではないですよ)
在りし日のジョンは日本語を学ぼうとして、
学んだ言葉とその意味をノートに書き込み、
更には簡単なイラストまで添えて、
頭に記憶させようとしたようです。
それらの中で、私の印象に特に残ったのが、
ワビ(wabi)、サビ(sabi)、
という訳です。
ジョンが描いたイラスト(落書き)は、
昔ながらの田舎の田んぼ中で、
ポツンと傾いて立っている案山子(かかし)
だったりします。
イラストと言葉の取り合わせが、うーん、なるほど、と妙に納得させられる
から不思議です。
・・・さて、こうなると、
ある疑問が湧いてきます。
ワビ・サビを理解できるのはジョン・レノン
が特別だから・・・?
今でこそ、日本の伝統文化は世界の中で人気
を博し、海外からの旅行者も多いのですが、
ジョンとヨーコがお忍びで来日していたのは
ずっと以前の話しです。
それでも、私も一生活者の一人です。
四六時中、このようなことを考えているわけ
にもいかず、いつしか、このような疑問も、
頭の中から完全に消え失せていたのでした。
二度目の衝撃はある日突然やって来ました。
下記は「ボブ・ディラン・デビュー30周年
コンサート」での一場面です。
https://www.youtube.com/watch?v=6CEfNY02n5E&sns=tw @youtubeより
演奏者は、
TOM PETTY & THE HEARTBREAKERS
演奏曲は、ボブ・ディランのオリジナルで、
「License To kill」。
ツボを押さえた演奏と申しましょうか?
静と騒のメリハリを余すことなく効かせ、
ワビ・サビは勿論のこと、
日本でいうところの「間」をも重視した演奏。
もう、完全に脱帽する他にありません。
ジョン・レノンにせよ、
イギリス人にせよ、
アメリカ人にせよ、
イマ"ジン"にせよ、
人種の別に関係なく、
ワビ、サビ、マの意味を理解し、
その技を我が物としている人間は、
少なからず存在する・・・。
そんなところに、笑ってしまうくらい、
身が震えたものでした。
写真は所蔵するライブ映像です。
VHSのカセットデッキ盤です。
再生可能なハードなんて、
すでに持ち合わせておりませんが、
どうにも手放すことが出来ずにいます。